
テントハウスやテント倉庫は消防法上の「倉庫」として扱われ、その延べ床面積によって必要な消防設備が変わります。
ここでは、一般的なテント倉庫(可燃物を保管しない場合など)に必要とされる主な消防設備の目安と、その設置規模をまとめます。
⚠️ 注意点:
これは一般的な目安であり、**保管する物品の種類(可燃性・危険物など)、建物の構造(耐火・非耐火)、設置場所(地階・無窓階)、地域(条例)**などによって設置基準は大きく変わります。最終的な設置義務の有無と仕様は、所轄の消防署との事前協議で決定されます。
目次
テントハウス・テント倉庫に必要な消防設備(延べ床面積別目安)
| 延べ床面積の規模 | 義務付けられる主な消防設備 | 設備の役割 |
| 500㎡未満 | 消火器 | 初期消火を目的とした最も基本的な設備。 |
| 500㎡以上 | 消火器 + 自動火災報知設備 (火災報知器) | 火災の発生を早期に感知し、建物内の人々に警報で知らせる。 |
| 700㎡以上 | 消火器 + 自動火災報知設備 + 屋内消火栓設備 | 消火器で対応できない火災時に、ホースを用いて放水し消火活動を行うための設備。 |
| 1,000㎡以上 | 上記3点 + 火災通報装置 (または代替措置) | 火災発生時に消防機関へ自動または手動で通報するための装置。 |
その他の設備が義務付けられるケース
| 規模/条件 | 義務付けられる主な設備 | 備考 |
| 延べ面積150㎡以上 | 消火器 | 法定基準。上記「500㎡未満」でも、この面積を超えれば設置が必要です。 |
| 天井高10m超 かつ 延べ面積700㎡以上 のラック式倉庫 | スプリンクラー設備 | 火災時に自動で散水し、消火活動を支援する。特に火災が拡大しやすいラック式倉庫で重要。 |
| すべての建物 | 誘導標識・誘導灯 | 避難経路を示すための標識。特に無窓階や大規模な建物で誘導灯が必須。 |
消火器の具体的な設置仕様
消火器の設置数は、延べ面積を建物の構造に応じた「能力単位の基準面積」で割って算出します。
- 非耐火構造(テント倉庫の多く)の場合: 100㎡につき1単位以上の能力が必要。
- 耐火構造の場合: 200㎡につき1単位以上の能力が必要。
また、消火器は倉庫内のどこからでも歩行距離で20m以内に到達できるように配置することが求められます。
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